2020.03.29
原チャレ 〜 暗峠チャレンジ 〜

こんにちは、中尾です。
みなさんは『暗峠』をご存知だろうか。
大阪から奈良を結ぶ国道308号線という道で、車が通れる道では日本一傾斜角がキツいとも言われており、生駒山を最短距離で越える峠道になります。
その最大道路勾配は31%にもなり、ベタ踏まないと登れないと有名なベタ踏み坂『江島大橋』の最大道路勾配6.1%を遥かに上回る殺人的な急勾配です。
今回の原チャレは、あまりの急勾配ぶりに全国から酷道愛好家が訪れるという、超有名なローカルロード『暗峠』にチャレンジし、それに加え、全国的に全国的に増加し続けている“とある食べ物”を食しに月ヶ瀬に行ってきました。

今回参加するメンバーはこちらの7名。
クロスカブ3台、スーパーカブ2台、C125が2台で、前回に引き続きカブ100%ツーリングになりました。

AM6:30
全員が揃ったところでレッツ!スターティン!!

走り始めて間もなく、東大阪付近でのこの笑顔。
この頃はまだ暗峠の恐ろしさを想像すらしていません。

目の前に生駒山が姿を現しました。
この生駒山を越えるための道こそが暗峠です。

しばらく進むと駅が見えてきました。
この駅は“近鉄 額田駅”で、ハイキングで暗峠を登る最寄駅になります。
駅自体が坂道の途中にある珍しい駅で、大阪よりになるほど傾斜がキツくなっています。

額田駅の横にある踏切を渡ると暗峠が始まります。
やる気は十分!!さぁ暗峠かかってこい!!

列車が通過し、踏切のゲートがオープン。

いよいよ戦いのゴングが鳴り響きました。

スタートから酷道系○型コンクリート舗装が容赦なく全身にバイブレーションを浴びせてきます。

しばらく進むと2速で頑張っていたカブのエンジンが悲鳴をあげ始めました。
失速する前に急いでローギアへとシフトダウンします。

ここで更に暗峠が荒ぶり始めました。
ローギアに入れた途端、急激にフロント荷重が抜けプチウイリー。
多数残るスリップ痕が“安易に近づくと怪我するぜ!!”と囁く。

そして遂に牙を向いた暗峠1番の難所、車が横転することもあると言う最大勾配31%ヘアピン。
空に飛んでしまいそうなくらいの激坂がローギア全開のカブを苦しめる。
更に路面の継ぎ目が荒く、再びフロント荷重が抜けて前輪が浮きそうになる。
もう7人のインカムは叫び声と悲鳴でパニック状態。

なんとか全員無事、難所を乗り越えました。
それにしても想像を絶する激坂。
ネット情報で“車もバイクも自転車も人間も色々壊れる”と書いてあった理由が今なら分かる。

頂上に到着すると路面が急に石畳になりました。
この石畳は江戸時代、参勤交代で殿様の乗った籠が滑らないように郡山藩によって敷かれたと言うから驚きである。

他にも江戸後期には伊勢参宮道として賑わっていたとか、松尾芭蕉がこの峠を通っていたりと歴史ロマンを感じる話が多数残っており、日本の道100選にも選定されています。

頂上を過ぎると、ここからは奈良県。
山の向こうに奈良の街並みが薄らと見えてきました。

下りも相変わらずガタガタですが、家の路地のような狭い道を下ると町に抜けました。

大通りに出た所で1回目の休憩。
激坂の話で盛り上がっていると・・・。

姉さん、事件です!!
暗峠のあまりの激しさにコーヒーが暴発しております。

こんな小さなストローの穴からどうやってあんなにも溢れたのでしょうか。
クラガリバイブレーション恐るべし!!

再びスタートすると踏切があり・・。

気合を入れて・・・。

列車が通過して・・・・。

戦いのゴングがっ・・・・・て デジャヴ!!

しばらく走って308号線から脱出し、奈良名張線に入りました。

ここから先はツーリングにぴったりな快走路が続きます。

山の中をしばらく走り続けること1時間。

目的地の月ヶ瀬に到着しました。

月ヶ瀬は日本政府が最初に名勝に指定した梅林で有名ですが、深いV字谷に流れる名張川を高山ダムで堰き止めた月ヶ瀬湖が美しく、湖周道路も適度なワインディングで気落ちが良いのでツーリングスポットとしても人気です。
訪れたタイミングは梅のシーズンを少し外れていましたが、十分素晴らしい景色です。

そして、月ヶ瀬温泉に。
ここは温泉施設と地元の野菜やお土産の買える市場が併設されていて、ツーリングの立ち寄り場所として最高です。

小腹が空いたキノッピとヨッシーは採れたて卵で卵ブラザーズ。

女性陣は地元のお母さんが作った草餅でまったりタイム。

山ちゃん一人でこんなに買っちゃいました。

ひと段落した後は温泉に入浴。

ここは奈良県で2番目に人気のある温泉です。
月ヶ瀬温泉の源泉は、30.5℃の重曹泉系の単純泉で無色透明・無臭。
効能は神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くきじ・慢性消化器病・痔症・冷え性・病後回復期・疲労回復・健康増進。

おっさんの入浴姿は見せられませんが、このさっぱりとした表情の通り、とってもいい湯加減でした。

お昼は併設されているレストラン『お食事処 梅こころ』でいただきます。

冒頭で言っていた、ここに来た理由の“ある食べ物”とは『ダムカレー』のことでした。
ダムカレーとはご飯を堰堤とし、ルーを水源地としたダムをモチーフとしたカレーのことです。
ツーリングの目的として『ダムカード』並に人気が高く、日本ダムカレー協会まで存在する程です。
現在、関西では17箇所でダムカレーが提供されています。

その中でも高山ダムカレーは、ほうれん草入りの貯水池(ルー)には湖面に映る月(温泉卵)、管理事務所の唐揚げと放流ゲートの人参と豪華なダムカレーです。
梅が有名な月ヶ瀬だけに、ご飯に梅ソースがかけられています。

思わず笑みが溢れる美味しさです。
寒い中、大変な峠を越えてきた甲斐がありました。

味だけじゃありません。
このビジュアルですから、映え間違いなし。

男性陣の感想は・・・ 。
ちゃうもん食うとる!!!

温泉で体の芯まで温まり、お腹も満たされたので、帰りは少し睡魔に襲われそうになりましたが、全員無事帰路につきました。
今回はまだ寒い時期なので目的地は近場でしたが、なかなか内容の濃い楽しいツーリングになりました。
ちなみに、帰りは暗くなると危険なので、暗峠は通らずに阪奈道路で帰りました。
4月・5月にもツーリングを予定していましたが、新型コロナの影響が日増しに強くなっている為、止むなく中止とさせていただきました。
いつものように笑顔で安心してツーリングを楽しめる状況に早くなってくれる事を切に願っております。
それまで健康に気をつけて、コロナに負けないように頑張りましょう。

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