2019.01.19
原チャレ 〜道後チャレンジ〜

こんにちは、中尾です。
長い歴史を持ち、日本三古湯の一つとして知られている道後温泉のシンボルである道後温泉本館が、1月15日から長い改修工事に入りました。
改修工事中は一部の浴室が取り壊されたり、外装が覆われたり、休憩室が使えなくなるなどの制限があるそうです。
原チャレでもいつかは行こうと思っていましたが、改修工事の事実を知り、急遽メンバーを招集し滑り込みで行ってきました。
もちろん今回も火曜の晩から出発して木曜日の朝に帰ってくる弾丸フェリー旅です。

前回のしまなみチャレンジでお世話になったばかりのオレンジフェリーですが、今回もお世話になります。
前回はオレンジセブンという船でしたが、オレンジセブンはしまなみチャレンジの後に引退し、大阪〜東予間は全ての船が新造船になりました。
今回は“おれんじえひめ”に乗って四国を目指します。

乗ってビックリ!!
『なんやこれ、凄すぎるやろ!!』
前回のオレンジセブンの時とは全然違う雰囲気で、まるで高級ホテルのよう。
自然とテンションが上がります。

3フロアが吹き抜けになり、圧倒的な開放感があります。
照明もとっても明るくて、快適な船旅を過ごせる事間違いなしです。

今まで乗ったフェリーはラウンジの椅子が取り合いで、遅く乗った人は自分の部屋で過ごすか船内をウロウロするしかありませんでしたが、おれんじえひめは充分な数の椅子とスペースが用意されているのでラウンジが超ゆったり。
部屋で過ごすのに飽きたら、ラウンジでゆったりくつろげます。

美術とは程遠い我らですが、美術品の飾られているフェリーとそうでないフェリーなら、間違いなく前者を選ぶでしょう。
“美術品のあるとき〜!!”

さて、フロントで部屋の鍵を貰ったら自分達の部屋へ向かいます。

『ちょっと、ヤバいねんけど!!』
キノッピが驚くのも無理はありません。
今までのフェリー旅も貸切部屋を予約して快適に過ごしてきましたが、今回は原チャレ初のスイートルームです。

スイートと言っても普通のスイートではありません、スイート和室です。
これも恒例化してきた白熱の大富豪を存分に楽しむために敢えて和室をチョイス。

奥の障子を開けると船外に出なくても夜景が楽しめます。
夜には神戸夜景や明石海峡大橋、朝には瀬戸内の日の出が部屋から見える事でしょう。

スイートなので部屋には洗面台が装備されています。
これで夜の歯磨き時や朝の洗顔時をトイレで過ごさなくて済みます。
今回は男性用にスイート和室を2室、女性用にスイート洋室を1室の合計3部屋予約しました。

女性部屋のスイート洋室はこんな感じ。
ベッドにソファーまで付いて超デラックスです。
もちろん和室同様に洗面台もあります。

部屋でゆっくり過ごした後は腹ペコになってきたのでレストランへ向かいます。
やっぱりホテル同様に船旅も食事の質によって評価は大きく変わります。
どれだけ部屋が豪華でも食事が不味ければ興醒めです。
見せてもらおうか、新造船のスペックとやらを!!

レストランはトレーを持って好きなものを選び、最後に清算する“ザ・めしや”スタイル。
このタイプのレストランはレジに行くまでにいい料理と沢山巡り会うので、レジで清算して席に着いてから“アレにしとけば良かった”とか後悔して、また来店したくなるパターンのやつ。

サラダやお刺身、家庭料理までおかずの種類豊富で進む度に食べたい物が現れ、迷いに迷って結局決まらず、みんな3回くらい並び直してました。
価格もフェリーの中なのにリーズナブルでついつい沢山取ってしまう。

ひと通りおかずを選んだ後なのに、殺人的にいい匂いを放つ“おでん”なんかレジの前に置いちゃうんだからセコいよ〜。

ほらキノッピ“おでん”取っちゃてる。

席は広々していて超いい感じ。
沢山テーブルがあるので並んで待つなんて事はありません。

味も最高に美味しくてフェリーのレストランのレベルを超越しています。
大変満足いたしました。

食事の後は展望風呂で夜景を眺めながらの入浴です。
おっさんの裸は見せられませんが、フェリーとは思えない程の綺麗さと設備の良さに感動しました。
ボディーソープやシャンプー等もホテルや旅館の物よりとっても質が良く、大満足です。

お風呂の後は浴衣に着替えて、明日の走行に備えて早めの就寝。
明日は早朝6時からの出発です。

早朝6時、いよいよ道後温泉に向けて出発ですが、想像以上に真っ暗。
写真なんて撮れる明るさではないのでピント外れのブレブレ。

小松街道をひたすら走っているとようやく日が昇り始めました。

明るくなり始めたところで朝食。
今回は東温市で有名なパン屋さん「Bakery Beans」に立ち寄りました。

店内は焼きたてのパンのとってもいい香りに包まれています。

開店直後に大勢で押しかけるもんだから、スタッフの方が『開店直後でまだ焼けているパンが少ないんですけど』と申し訳なさそうでしたが、次から次へとパンが焼き上がってくるので十分選べました。

焼きたてのパンは口に入れる前から香ばしい香りに包まれ、口に入れた瞬間にパンの温かさ・香り・味が口いっぱいに広がり、とても幸せな気持ちになりました。
人気のお店にはやっぱり理由がありますね。
味良し・人良し・雰囲気良しで最高にいいお店です。
“寒い冬の朝に温かい焼きたてのパンを食べる”贅沢を楽しみました。

それにしてもカブ比率が高まりました。
最初は私のカブ1台だけでしたが、今では9台中5台と過半数を超えております。

わざとらしく写真出しましたが、お気づきになられたでしょうか。
発売されたばかりの60周年記念の赤カブが今回から増えております。
このツーリングの前日に納車した、原チャレ初参加のアキちゃんのカブになります。
ボックスをボディ同色に塗装したコダワリ仕様です。

東温市を出たら後はひたすらまっすぐ。
道後温泉はもう目の前です。

あっという間に道後温泉近くの松山市役所に到着しました。
松山市役所横のバイク駐輪場の入り口を探していると、松山市役所の警備員の方が『バイクここ置いていいよ』と場所を確保してくれました。
『観光ですがいいんですか!?』
と尋ねると、『隣のバイク置場は入り口入りにくいからここ置いとき』と言ってくれました。
とっても助かりました、原チャレは色々な方々に支えられて成り立っています。

さて、ここから道後温泉までは路面電車に乗って向かいます。
ちょうど電車がやってきました。

切符を買って乗るいつもの電車とは違うので戸惑いましたが、バスのようなシステムで運賃は160円でどこまでも行ける感じ。
一両編成で小さいけど意外と加減速が激しく、遊園地の乗り物のよう。
道後温泉駅まで片道十数分のエンターテイメントです。

電車はかなりレトロなタイプで、床には木が貼ってあるし、振動は大きいし、コンプレッサーの音は大きくお世辞にも乗り心地がいいとは言えないけど、乗っていてメチャクチャ楽しいです。

あっと言う間に道後温泉駅に到着しました。
この時点で時刻は午前9時、メチャクチャ時間に余裕があります。

道後温泉駅の中にスターバックスコーヒーがあったのでコーヒーを飲んで温まっていくことにしました。

店員さんに『どこから来られたんですか〜?』と聞かれて、『大阪からです〜』みたいなやり取りをしましたが、まさか原付で来てるとは思ってないでしょうね。

大人数なので大量の注文でしたが、手際よく丁寧に作ってくれました。

この方が眺めているのは・・・。

ドーナッツ!!
“さっきパン食べたばっかりやし!!”

“やっぱり食べてるし!!”

スターバックスの後はハイカラ通りを抜けて、いよいよ道後温泉本館へ向かいます。

道後温泉本館が見えてきました。

これが我々が見たかった、そして入りたかった道後温泉本館です。
歴史を重ねた建物の外観には独特の風格を感じます。
改修工事に入ると長い間この素晴らしい外観が見れなくなってしまうのは残念ですが、なんとか改修工事までに間に合ってよかったです。

入浴券は神の湯だけや霊の湯も入れるもの、二階休憩室付きや三階特別室付き等色々あります。
トモ姉さんが『どれにする〜』と聞いてくれていますが、
もちろん『いっちゃんたっかいやつで!!』

いっちゃんたっかいやつは三階の特別室付きなので、道後本館のいっちゃんたっかい所から道後の街並みを眺めれる特典付きです。
おっさんの裸は見せられないので浴室内の写真はありませんが、石造りの浴槽は独特な雰囲気で歴史を感じる浴室でした。
日本最古の温泉と言われる道後温泉の泉質はアルカリ性単純泉で全国的にも珍しい、無加温・無加水の源泉掛け流しで、体の芯まで温まりました。

お風呂上がりのサッパリしたおっさん達の写真の需要はないと思うので、綺麗なお姉さん達の浴衣姿をどうぞ。

三階特別室は浴衣での休憩とお茶と坊っちゃん団子のサービスがあります。

お風呂上がりの坊っちゃん団子の美味しいこと。
ゆっくりと道後温泉本館を楽しめました。

本館を出る前には夏目漱石が正岡子規と利用したと言われている“坊ちゃんの間”を見せてもらいました。
夏目漱石が通っていた頃の部屋がそのままの状態で保存されています。
2人が何をしているかって!? 坊ちゃんの真似ですよ。

お昼は道後温泉本館のすぐ近くのお店へ。
松山は瀬戸内海の近くなので瀬戸内海で水揚げされた新鮮な海鮮が名物。
メニューが豊富で迷ってしまいます。

こちらが瀬戸内海で水揚げされたアナゴを使ったアナゴ丼。
見ただけで美味しさが想像できますね。

そしてこちらが松山名物の“鯛めし”。
鯛めしは鯛を入れて炊き込んだものや鯛の刺身をのせたものなど色々ありますが、こちらのお店の鯛めしは炙った鯛の刺身に特製もろみダレをかけて食べるもの。
これが絶品で、鯛の風味ともろみダレの旨味の相性が抜群。
口の中いっぱいに瀬戸内海の香りが広がります。
最後には残ったご飯と炙り鯛で出汁入りお茶漬けを楽しめます。

坊っちゃん団子を食べた直後でしたがペロリとたいらげました。
いやぁ〜、贅沢 贅沢。
これだけでも松山に来た甲斐があるというものです。

昼食の後は再び道後温泉駅から電車に乗って松山城へ向かいます。
せっかくなんで“坊ちゃん電車”に乗りたいって話になり、切符を買いに行くことに。

買いに行ってビックリ!!
一般の電車が160円に対して坊ちゃん一回800円。
数駅乗るだけでこれは高すぎる!!

諦めて一般の電車に乗りました。
残念感が漂ってますね〜。

最寄駅の大街道駅を降りて松山城へ。

顔はめパネル好っきゃな〜!!
需要ないので載せてませんが、他にも別の場所で何枚か撮ってます。

松山城までは徒歩・ロープウェイ・リフトと3つの方法が選べますが、今回も原チャレ恒例のリフトで登ります。

ロープウェイもいいですが、やっぱりリフトはいいですね。
360度景色をダイレクトに楽しめます。

リフトを降りてから天守閣まで遠いのはお城では付きもの。
結構急な坂道をひたすら歩きます。

『あれ〜!? 1人来てないで!!』
『ユウくんファイト〜!!』

『イッパ〜ツ!!』

頂上にたどり着きました。

さすがに結構歩いて登っただけあって、標高132mからの眺めは気持ちいい。

少し曇り気味ですが、遠くに佐多岬。
雲の間から微かに光が溢れていますが、こういうのを“天使のはしご”と言うそうですね。
綺麗に伊予灘の海面が照らされています。

日本で12箇所しか残っていない貴重な現存12天守なのでじっくりと天守閣の中を見てみたかったのですが、この日は大掃除で入城出来ず。

ただ、江戸時代最後の完全な城郭建築を近くで見れただけでも貴重な体験です。

愛媛にはオレンジジュースのでる蛇口があるとは聞いていましたが、本当にありました。

これが噂のオレンジジュースの出る蛇口です。

『溢れるぐらいの勢いで入れてよ〜!!』と売店のおばちゃん。
本場愛媛のオレンジジュースを贅沢になみなみと注ぎます。

“クゥ〜!!”っと言いたくなるような表情。
本場愛媛のオレンジジュースが美味しくない訳がありません。

さて、松山城を見終えた後は再びバイクに乗り、とある駅へと向かいます。

駅に着く頃には陽がだんだんと傾き始めました。

とある駅とはこちら、“梅津寺駅”。

梅津寺駅は伊予鉄道高浜線の駅の一つですが、とあるドラマのロケ地に使われたことによって、ドラマが終わって長い月日が経った今でもなお、多くの人が訪れる聖地となっている所です。

1990年代に一世を風靡した大人気ドラマなので、当時ドラマを見ていた人ならこのドラマを知らない人はいないと思います。

そのドラマとは『東京ラブストーリー』。
ドラマ名を聞いて“あっ! あのシーンの場所か!!”となった方も多いはず。
この場所が登場したのは最終回の最も重要なシーンでした。
鈴木保奈美演じる『赤名リカ』が織田裕二演じる『永尾完治』に“バイバイ カンチ”と書いたハンカチをこの柵に括り付けて別れを告げる印象的なシーンです。

括り付けているのハンカチちゃうし、オレンジフェリーのタオル!!

こちらの駅はドラマの聖地というだけでなく、海面へと沈みゆく夕陽を眺めることの出来る絶景スポットでもあります。
この日も日の入り前でしたが、駅から綺麗な夕陽を眺めることができました。

梅津寺駅を最後にフェリー乗り場へと向かいました。
道後温泉本館もゆっくりと楽しめましたし、松山城へも行き、そして何より豪華なフェリーで行き帰り2泊楽しめたのは大きかったです。
今回の走行距離は四国内で約130kmほどで、今までの原チャレの中ではかなり走行距離の短いものでしたが、かなり内容の濃い思い出に残る旅になりました。

2018年は神戸三田に始まり、琵琶湖・阿蘇・しまなみ海道・道後とビッグイベントが続きましたが、今年は更に楽しい年になるようなツーリングを企画していきたいと思います。
2019年も原チャレをよろしくお願いいたします。

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