2016.11.21

車検整備について

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こんにちは、中尾です。

本日は技研オートファクトリーの車検整備についてご紹介します。
ご存知の通り、小型二輪は初回3年、以後は2年毎に車検を受検する必要があります。
その車検を通す為、また次の車検までの2年間安心して乗れるよう、お客様のバイクを数日お預かりして整備するのが車検整備です。
この車検整備というのは法令で点検する項目は定められていますが、整備の内容や整備の質というのはお店のカラーが出るところでもあります。

実際に技研オートファクトリーではどんな車検整備をしているのか、車検整備を行った400Xの例をご紹介します。






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整備内容は依頼内容やバイクの状態によっても異なりますが、今回の400Xで行う整備内容は法令点検とブレーキフルード・冷却水・スパークプラグ・エアクリーナーの交換です。

整備の前に試運転を行い、車両の状態を確認した後に細かな点検を行いながら洗車を行います。

車検後に気持ちよく乗っていただく為に、洗車にはかなり力を入れています。

洗車前のドライブチェーン・スプロケットには汚れが溜まり、チェーンの動きが悪くなっていました。



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洗車後のチェーン・ギアです。

油分を落とす特殊な洗剤で古いチェーンオイルを落とし、チェーン本来のスムーズな動きが回復しました。

整備前はホワイトチェーンルブを使用されている様子でしたが、ホワイトチェーンルブは粘度が高い為に長持ちする反面、汚れを抱き込みやすく動きが重くなったり、汚れが飛んでカウルに付着すると取れにくいというデメリットがあります。
今までの経験上、クリアータイプのチェーンオイルを細目にスプレーする方が性能と美観を維持出来ますので、特に指定が無い場合はポリマーと有機モリブデン配合の潤滑性が高く飛散しにくいクリアータイプのチェーンオイルを使用しています。



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こちらは洗車前のリヤホイール。
ブレーキダストやホコリで汚れてしまっています。



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こちらが洗車後。
洗車後にシリコンタイプのワックスで艶出しを行いました。



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こちらが洗車後の車体。
キレイな状態が長く保てるようにWAKO'Sのガラスコーティング剤でコーティングを行っています。



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そしてここからが整備。
こちらは交換前のブレーキフルードです。

初回の車検なので3年が経過したブレーキフルードですが、流石にかなり変色しています。



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こちらが交換後のブレーキフルードです。

指定がない場合はホンダ純正のブレーキフルードを使用しますが、お好きな銘柄のブレーキフルードに変更も可能です。

ブレーキフルードは年数が経過すると明らかにタッチが悪くなるので、交換後は明確に違いを感じることが出来ます。



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こちらが抜き取った冷却水。

冷却水はよっぽどでない限り、見た目で劣化の判断は出来ませんが、年数が経過するにつれて確実に性能は低下しますので、定期的な交換が重要です。

冷却水には防錆性能や凍結防止性能・消泡性能などエンジン性能を維持する重要な役割がたくさんあります。
量が入っていればいいのでは無く、その全ての性能を維持していくことが重要です。

交換時に冷却性能に特化した高性能タイプの冷却水にアップグレードすることも可能です。



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こちらが新品と今回取り外したエアクリーナーです。

ホコリやブローバイガス等で汚れて変色しています。

最近の車両は排気ガス検査の数値が厳しく、エアクリーナーの汚れが溜まると検査の数値をクリア出来なくなってしまいます。

燃費やパワーにも大きく影響しますので、車検時には目視と排気ガステスターでCO/HCの濃度を測り点検しています。



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こちらが取り外したスパークプラグ。

スパークプラグもエアクリーナー同様に燃費やパワーに影響します。

指定が無ければ純正品で交換を行いますが、イリジウム等の高性能プラグに交換することも可能です。

ここまでは一般的な整備内容で、ここからが技研オートファクトリーで最も力の入れているポイント。
車検整備後に“違い”を感じていただけるように、普段は中々触れない重要な部分のグリスアップや清掃を行っています。



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こちらは洗浄前のフロントブレーキキャリパーです。

今回の車両は保管状態が良いので腐食等は見られませんが、ピストンにブレーキダストが付着しています。

当店の車検整備ではブレーキキャリパーから部品を取り外し、バラバラの状態で洗浄した後にグリスアップして組み付けるという作業を必ず行っています。



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こちらが洗浄後のフロントブレーキキャリパー。

ピストンは軽度な錆が発生している事も多いので、必要に応じてメタルコンパウンドで磨き上げでツルツルに仕上げます。

その後、ピストンは潤滑と錆防止の目的で耐熱性の高いシリコングリスを外周に薄く塗って組み付けます。



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こちらは洗浄後のフロントブレーキ周辺パーツ。

パッドピンやパッドスプリングにはシリコングリス、スライドピンにはリチウムグリスを塗って組み付けます。

グリスにも拘りがあり、色々な銘柄を試した結果、今ではWAKO'Sというケミカルメーカーのグリスを使用しています。



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リヤもフロントと同様の作業を行います。

こちらが洗浄前。


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こちらが洗浄後。

この作業を行うとブレーキのタッチも変わってきますし、何よりブレーキキャリパーの性能を長く維持出来ます。

車検毎にこの作業を行っているか行っていないかで大きな差が出てくると思います。



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レバー類はブレーキ・クラッチ共に取り外して洗浄後、リチウムグリスを塗って組み付けます。

クラッチがワイヤー式の場合は、同時にワイヤー内を洗浄剤で洗浄し、ワイヤーオイルで潤滑します。



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ブレーキペダルも取り外して洗浄後にリチウムグリスを塗って組み付けます。

ブレーキペダルは取り外しにくいので、トラブルが無い限りあまり触る方は少ないかと思いますが、雨やエンジンの熱の影響を受けてグリスが劣化しやすい部分なので、グリスアップすると格段に動きが良くなります。



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チェンジペダルもブレーキペダルと同様の作業を行います。

こちらはピロボールも使われているので、ピロボールも洗浄後にリチウムグリスを塗って組み付けます。



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こちらはリヤサスペンション。

取り外して洗浄を行った後に、インナーロッドをフッ素オイルで潤滑します。



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こちらのサスペンションには下部にニードルローラーベアリングが使用されていますので、古いグリスを拭き取り、新しいグリスを塗って組み付けます。



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リヤサスペンションリンクも洗浄後にグリスの入れ替えを行います。

サスペンション周りのグリスアップを行うと乗り心地がしっとりとした上質な乗り心地になり、まるでリヤタイヤが路面に吸い付いているかのような乗り味になります。

サスペンション周りは時間も手間もかかるので普段は中々触れない部分ですが、車検毎にメンテナンスしていると高い次元で性能維持できると思います。



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もちろんリヤだけでなくフロントサスペンションもメンテナンスを行います。

ダストシールを持ち上げ、オイルシールの状態を点検した後、フッ素オイルでオイルシールとダストシールを潤滑します。

ブレーキを握ってフロントフォークを揺さぶるだけで違いが分かるほど変化が出ます。

これ以外にもホイールベアリングやクラッチが油圧式のモデルはクラッチレリーズシリンダーやスロットルスリーブ、スロットルワイヤー等、出来る限り可動部をグリスアップして性能維持に努めています。

キャブレター式の車両はキャブレターの調整や同調調整も行います。

車検は車検を通して終わりではなく、前回の車検から劣化した部分をリフレッシュして、次の車検まで安心して乗ってもらうのが大切だと思っています。

車検をしてから調子良くなったと思ってもらえるよう、愛情をこめて整備を行っています。

以上、今回は400Xを例にした車検整備のご案内でした。

車検の無い250cc以下の車両も定期点検時に同様の作業を行うことが可能です。
詳しくはスタッフまでお尋ねください。





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